高温空気燃焼技術

弊社の独自技術である高温空気燃焼について

高温空気燃焼とは

ENX-Pはメイン燃焼に高温空気燃焼技術を採用しています。

高温空気燃焼は火炎温度を1800K以下に抑える低NOx燃焼技術です。

ENX-Pはパイロットバーナとメインバーナを使って二段燃焼を行います。

これはパイロット既燃ガスと燃焼用空気を混合させて

1000K以下の低い燃焼用空気を使用した単一のバーナーによる高温空気燃焼を実現します。

図は高温空気燃焼の条件およびENX-Pバーナが実現する高温空気燃焼条件を示しています。

高温空気燃焼とは

高温空気燃焼技術を採用した製品

熱交換器搭載省エネバーナ ecoNext シリーズ

熱交換器搭載省エネバーナ ecoNext ENX-N

ENX-N

熱交換器搭載省エネバーナ ecoNextシリーズ

エネルギーコスト削減,CO2排出量低減に大きく貢献した自社開発バーナ

ecoNext(エコネクスト)は炉内の燃焼排ガスを高性能熱交換器により排熱回収し、燃焼エアを予熱することにより省エネルギー効果を発揮します。最も低 NOx な「P型」、機能を落とさず低コストにした「S型」、熱交換器を搭載しない「N型」の3タイプがあります。(>>もっと詳しく)

高温空気燃焼技術 (フレームレス燃焼)について

世界のエネルギー消費量は人口増加および発展途上国の経済成長とともに益々増加している1).こうした背景から,化石燃料の枯渇,地球規模での環境問題が顕在化している.再生可能エネルギーの使用が求められているが,現時点ですべてを賄うまでには至っていない.一方,日本国内においては電気に続いて都市ガスの小売自由化が始まる可能性があり2),エネルギー供給の多様化が進行すると予想される.

このような状況下において、化石燃料を使用する燃焼技術の高度化は今なお極めて重要であり、高効率および低環境負荷燃焼技術が求められる.

燃焼時には二酸化炭素,一酸化炭素,未燃炭化水素,窒素酸化物等が発生する.二酸化炭素は温室効果ガスの一つであり,地球温暖化の原因となる.先の COP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)で合意されたように,各国の二酸化炭素の排出量が厳しく規制されている3).化石燃料を使用する限り,二酸化炭素の排出低減には高効率燃焼以外ない.

一方,窒素酸化物(NOx)は通常,酸化剤として空気を使用するため,燃焼過程において,1500℃以上の高温領域で発生する(サーマルNOx).NOxは人体に悪影響があり,粘膜の刺激や気管支炎を引き起こす.環境に対しては酸性雨や光化学スモッグの原因となる.

一酸化炭素は酸素不足で燃焼が進行すると発生する.人体には頭痛・昏睡・呼吸不全を引き起こす.

一般的に窒素酸化物と一酸化炭素の発生には二律背反の関係があるため,両者を同時に低減する燃焼技術が求められている.

上記の問題に対応できる燃焼技術の一つが高温空気燃焼技術である.以下に,高温空気燃焼について説明する.

高温空気燃焼

高温空気燃焼とは高効率燃焼およびNOx,CO,未燃炭化水素の排出低減を同時に可能にする燃焼方式である.

高温空気燃焼では酸化剤である空気を排熱で加熱するとともに,既燃ガスで希釈することで高温希釈酸化剤を得る.そして,この高温希釈酸化剤と燃料の燃焼によって高温空気燃焼を実現する.(図1の高温空気燃焼領域)

図1 高温空気燃焼の酸化剤条件
図1 高温空気燃焼の酸化剤条件

特徴

高温空気燃焼の特徴を以下に紹介する.

  1. 高効率燃焼

    高温空気燃焼では,酸化剤である空気を排気で予熱する.このため,排熱回収となり,高効率燃焼が実現される.

  2. 低 NOx 燃焼

    図2に通常燃焼と高温空気燃焼の火炎形態と温度分布の概念図を示す.通常燃焼では酸化剤の酸素濃度は21%(空気)程度であり,また予熱温度は常温から600℃程度の範囲にある(図1). この場合の火炎は高温領域がノズル近傍に形成され,また最高温度は1500℃以上となる(図2,左).このためNOxが大幅に生成される.
    一方,高温空気燃焼では,燃焼が緩慢となり,火炎領域は広い範囲に及び,火炎温度は1500℃以下となり,炉内の温度分布は均一となる(図2,右).このため,低NOx燃焼が実現される.

    図2 炉内燃焼の温度分布
    図2 炉内燃焼の温度分布
  3. フレームレス化

    通常燃焼および高温燃焼の領域で形成される火炎の色はオレンジとなる.これは狭い反応領域の過濃領域で生成される炭化粒子(すす)の赤熱によるものである.

    一方,高温空気燃焼では反応領域が広く,緩やかに反応が進行するために,炭化粒子の生成が抑制され,火炎は不輝炎となる.この特徴から高温空気燃焼はフレームレス燃焼,また緩慢燃焼とも呼ばれている.

    ここでは高温燃焼,高温空気燃焼の呼び名の混乱を避けるために,フレームレス高温空気燃焼と呼ぶ.図3にフレームレス高温空気燃焼の一例を示す.出力120kWで燃焼中のバーナを正面から撮影したものである.火炎が見えないためノズル形状がはっきりと確認できる.

    図3 現在開発中のフレームレス高温空気燃焼
    図3 現在開発中のフレームレス高温空気燃焼
  4. 低騒音化

    燃焼騒音の主な原因は燃焼に伴う圧力変動である.フレームレス高温空気燃焼では燃焼反応が緩やかなため,温度変動がきわめて少なく,低騒音化する.

高温空気燃焼バーナ

商業化されているリジェネバーナは蓄熱体と一体化した高温空気燃焼バーナである(図4). バーナを2台使用し,交互に燃焼させ,排熱を蓄熱体に蓄え,蓄熱体に空気を流すことで高温空気を得ている.また,高温空気と燃料の噴出孔を少し離すことで,浮き上がり火炎を形成させ,浮き上がり火炎の基部で高温空気と既燃ガスの混合を促進させ,希釈を行っている.

図4 高温空気燃焼リジェネバーナ
図4 高温空気燃焼リジェネバーナ