個人投資家の皆様へ

当社は工業炉の設計から稼働後の保守サービスまで全工程を一貫して行う、「熱技術総合エンジニアリング企業」です。当社の事業セグメントは工業炉の開発・設計・製造を行う「産業システム事業」と既存の工業炉の点検、監視、改造工事を行う「保守サービス事業」の2セグメントで構成されています。設計のみ、製造のみを請け負うメーカーが多い中、川上の設計から川下の保守までの一連の工程すべてを自社で行えることが当社の強みであります。

保守サービス事業

ファーネスエンジニアリング
顧客企業の工場に出向き、省エネ改造工事などを行う「オンサイトサービス」。顧客はカーボンニュートラルの実現に向け、省エネ改造工事を行います。 
IoT メンテナンスサービス
「定期点検」を中心とした「ストック型のオンサイトサービス」。工業炉にセンサーを設置し、クラウド上に収集した各種燃焼データを遠隔監視するなど、顧客企業にとって致命的なトラブルを未然に防止します。
パーツセールス
工業炉に必要な各種消耗用品など、常時600以上のパーツを在庫として常備し、最適な機器選定、取り付け、設定まで対応します。
エコム2つの事業の売上構成比

産業システム事業 

ファーネスプロダクツ
「乾燥炉」「焼却炉」「熱処理炉」などの工業炉をオーダーメイドで設計、製造。車やスマートフォンの部品、アルミやガラスの素材は工業炉を通して作り出されています。 
ヒートトライアル
「何度で何分加熱すればよいのか?」その最適解を見つけるのがヒートトライアルです。熱源、温度、圧力、風速、ノズル形式など最適パラメータを導き出します。
省エネ環境デバイス
省エネバーナーや遠赤外線パネルヒーターなど、カーボン」ニュートラル実現に向け、エネルギー効率の高い省エネ環境デバイスを自社で開発販売しております。

産業システム事業

当社は、「熱処理」を行う工業炉をオーダーメイドで設計、製造します。工業炉には、金属を溶解する「溶解炉」、塗装を乾燥する「乾燥炉」、樹脂を硬化する「硬化炉」など、様々な種類があります。それらの工業炉を通じて、アルミ・ガラス・炭素繊維などの素材から、車やスマートフォンの部品などが作り出されています。「部品を作る機械を作る」のがファーネスプロダクツ事業であります。

産業用の大型工業炉をオーダーメイドで設計・製造
「省エネ」「省スペース」「省時間(時短)」等の付加価値の高い製品提案

当社は「ヒートトライアル(製品加熱テスト)」を通じて、熱源、温度、加熱方向、加熱圧力、搬送方法など数々の要望をオーダーメイドで対応するビジネスモデルです。

製品事例

ハイブリッド熱処理炉

ハイブリッド熱処理炉
2021年度日本機械工業連合会会長賞

昇温部はガスを利用し、均熱部は電気を利用する事でエネルギー使用量とCO2排出量の低減が可能となる新しいコンセプトの工業炉です。

遠赤外線アニール炉

遠赤外線アニール炉

対象物に遠赤外線を放射して物質の元である分子を振動させ、その振動熱を利用した加熱方式です。この熱エネルギーを利用することで、短時間で加熱することが可能となります。

省エネバーナー搭載焼鈍炉

省エネバーナー搭載焼鈍炉

金属熱処理を目的とした焼鈍炉に排熱回収式熱交換器搭載型の省エネバーナー「エコネクスト」を搭載する事でエネルギー使用量とCO2排出量を低減しています。

産業システム事業のメインユーザーは自動車業界

当社の産業システム事業における受注の78.1%(2020年~2022年の直近3ヵ年実績)は自動車業界となります。自動車はエンジン、ガラス、シートなど、その生産の多くは「加熱する工程」が存在します。アルミ溶解、塗装乾燥、部品の強度を高めるためのアニール処理など、様々な熱処理が必要であります。

産業システム事業のメインユーザは自動車業界
自動車業界
自動車業界は「100年に一度の大変革期」そしてCASEに対応すべくEV(電動)化へ

CASE とは Connected(コネクテッド) Autonomous/Automated(自動化) Shared(シェアリング) Electoric(電動化)の略

CASEに対応すべくEV(電動)化へ
駆動は「エンジン」から「EVモータ+電池」
当社は、Electric(電動化)から派生する新たな自動車部品(モーター、インバーター、水素タンクなど)の製造に必要な工業炉を受注するために、エコムテクニカルセンター(ETC)を積極活用し、設備開発段階からプロジェクトに参加できる体制を構築しております。

保守サービス事業

保守サービス事業は、当社の祖業のビジネスであります。工具箱を片手に工業炉のメンテナンスを始めたのが当社の出発点であり、そこで得たノウハウをもとに産業システム事業を立ち上げ、成長してまいりました。当社の保守サービス事業は下記の特徴がございます。

特徴1ストック型のビジネスモデル

既に全国で539社(1,252設備)(2022年12月31日現在)の工業炉のメンテナンスを請け負っています。定期的な点検実施により、景気に左右されにくい特徴があります。

顧客企業の工業炉のメンテナンスへ出向く様子

特徴2他社製の工業炉を主体にメンテナンス

自社製の工業炉しかメンテナンスしないのが一般的ですが、メンテナンス要員が不足している他社からの依頼にも広く対応しております。

他社製品のメンテナンス比率81% (2022年12月31日 現在)

メンテナンスの様子

特徴3アナログとデジタルの融合

IoTメンテナンスサービス Miterune(ミテルネ)

工業炉にセンサーを設置し、クラウド上に収集した各種燃焼データを遠隔監視することで、設備の不具合や故障を事前に予知します。従来であれば現地に赴かないと把握できなかった稼働状況をオンラインで監視することで、生産停止など企業にとって致命的なトラブルを未然に防ぎます。

定期的にレポートを配信

特徴4カーボンニュートラルに向けた工業炉の省エネ改造工事

昨今、顧客企業は「カーボンニュートラルの実現」に向けた投資を加速しております。省エネ改造工事を行う「ファーネスエンジジアリング」は、当社の成長ビジネスの一つと位置付けております。省エネ改造工事の前後には「省エネ診断」にて、CO2削減量などの効果を数値で測定、評価します。

代表的な改造工事例

  • 排熱回収バーナー搭載工事
  • 熱交換器搭載工事
  • ガスからの電化工事
  • 断熱強化工事
  • 空燃比調整工事 など