リジェネバーナとは
大量のエネルギーを必要とする工業炉に対して、リジェネバーナはその極めて高い排熱回収性能により省エネを可能としたバーナシステムです。大きく燃費を削減すると共に、温室効果ガスである CO2 の排出量も大幅に削減できることから、溶解炉、熱処理炉、鍛造炉、脱臭炉等の高温の炉で多く採用されています。
弊社のリジェネバーナーは 1996 年に販売を開始しましたが、その後さまざまな分野で御採用頂き、今では 1,400 台以上を販売しました。
リジェネバーナの概要
一般的には蓄熱体と一体化した 1set2 台のバーナを、数十秒毎に交互に燃焼させます。片側のバーナの燃焼で発生した高温の燃焼排ガスはもう一方のバーナに組み込まれた蓄熱体を経由して排気します。この際に排ガスの持つ大きな熱エネルギーを蓄熱体で回収します。次にそのバーナを燃焼させる際、燃焼用空気が加熱された蓄熱体を通過し、高温の予熱空気となります。
このようにリジェネバーナシステムでは、従来は捨てていた排気のエネルギーを回収することで、高効率な燃焼が可能となります。
リジェネバーナシステムの特徴
高効率
排熱回収効果による高効率な燃焼システムで、省エネ、省コストが実現できます。一般的にはガス燃料で35~50%もの省エネが期待できます。 実績では55%の省エネを達成したものもあります。
優れた環境性能
CO2の削減 | 燃料使用量の大幅低減に比例してCO2排出量も低減します。 |
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NOxの削減 | 高温予熱空気燃焼により局部加熱現象が抑制され、サーマルNOxの発生も低減します。また、完全燃焼によりCOの発生も抑制されます。 |
低排気温度 | 高効率で熱エネルギーを回収するため、排気温度は大幅に下がります。 |
炉温と排気 CO 濃度の関係
エコムのリジェネバーナの特徴
独自に開発した信頼性の高い回転切換ディスクによって、給排気のポートを連続的に切り替えます。 この機構を採用することで、一般的には2本のバーナで構成されているリジェネバーナシステムをシングルバーナで実現しました。 また、蓄熱体としては表面積の大きいハニカム構造のセラミックを採用し、大きな伝熱面積を確保しました。
- 回転式切替機
- 信頼性の高い独自開発の回転切替機構です。特殊な機構を利用した連続蓄熱燃焼のため、炉内圧の変動は低く安定した火炎となります。メカニカルシールを採用することにより、リーク率を1%以下に抑えました。
シングルリジェネバーナの特長として、省スペースがあげられます。 バーナ2本分の機能を1本に集約し、さらに高性能な蓄熱体を採用し、コンパクトなボディーとしています。 またシングルバーナであるため、燃料、給排気系統もシンプルで、付帯設備含めての省スペースを実現しました。
燃料ガスは中央のバーナガンより供給されますが、高温に予熱された燃焼空気は周囲の異なる供給ポートから次々と供給されます。
バーナ仕様
バーナ形式 | RC-050R | RC-100R |
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燃料 | 都市ガス13A、LPG、ほか | 都市ガス13A、LPG、ほか |
定格燃焼量 | 60KW | 120KW |
使用温度 | MAX. 1,050℃ | MAX. 1,300℃ |
蓄熱体 | ハニカム構造セラミックス | ハニカム構造セラミックス |
切替方式 | 回転ディスクによる連続切替 | 回転ディスクによる連続切替 |
外観 |
販売実績・使用例
1996年に販売を開始致しましたが、その後さまざまな分野で御採用頂き、今では1,400台以上を販売致しました。
アルミ連続溶解保持炉
- 溶解炉:RC-100R×4台
- 保持炉:RC-050R×2台
ルツボ型アルミ溶解炉
連続浸炭炉