例題:エネルギー管理士試験の問題にチャレンジ
次の文章中のかっこの中に入れるべき最も適切な字句を選びその記号を答えよ。
工業炉の省エネルギー対策の基本は、出熱の低減と最大限の( 1 )を行うことである。
出熱である燃焼排ガスの顕熱の低減には( 2 )の適正制御や排ガス温度の低下対策が有効であり( 3 )による燃焼用空気の予熱やリジェネバーナなどの設置もあげられる。
- 【ア】 (1)排熱回収(2)レキュペレータ(3)空気比
- 【イ】 (1)断熱性向上(2)空気予熱(3)エコネクスト
- 【ウ】 (1)排熱回収(2)空気比(3)レキュペレータ
- 【エ】 (1)環境負荷低減(2)空気比(3)ヒーター
今回の正解
【ウ】 (1)排熱回収(2)空気比(3)レキュペレータ
解説
工業炉の省エネルギーの基本は、出熱を低減させることと、排熱回収を行うことになります。
燃料を使用する工業炉の熱損失は、燃焼排ガスにて大気中に放出する熱が大きな比重を占めるためバーナを過剰な空気量で燃焼させることは排ガスの損失熱を増加させ、過小空気量で燃焼させることは不完全燃焼による煤の付着など、熱効率の低下や失火トラブルの原因となります。
そのため、空気比は燃焼管理の重要な指標になります。
レキュペレータとは工業炉の熱効率を高める目的で、その高温排ガスから空気側に熱回収して、空気を予熱する熱交換装置のことをいいます。
工業炉の排熱回収装置は、高温の排ガスを扱うためボイ ラーの空気予熱器とは構造も異なるので、区別してレキュペレータと総称されます。
燃焼用空気と燃焼ガスを熱交換させることで排ガス温度を低下させるため、熱損失を低減させることができます。