R4バーナ - カーボンニュートラルを実現する次世代省エネバーナ
地球と未来のために、エネルギー効率を革新するR4バーナ
R4バーナは、従来の省エネバーナ技術を大幅に向上させた次世代型バーナです。
一台で完結するシングルリジェネバーナとして、以下の特長を持ちます。

高効率排熱回収
ハニカム蓄熱体を使用した超高効率な排熱回収により、エネルギーロスを大幅に低減
大幅な燃料削減
通常バーナと比較して最大 55% の燃料削減を達成
CO₂排出量削減
年間約 32.2t の CO₂ を削減する実績あり
リジェネバーナとは
大量のエネルギーを必要とする工業炉に対して、リジェネバーナはその極めて高い排熱回収性能により省エネを可能としたバーナシステムです。大きく燃費を削減すると共に、温室効果ガスである CO2 の排出量も大幅に削減できることから、溶解炉、熱処理炉、鍛造炉、脱臭炉等の高温の炉で多く採用されています。
弊社のリジェネバーナーは 1996 年に販売を開始しましたが、その後さまざまな分野で御採用頂き、今では 1,400 台以上を販売しました。
リジェネバーナの概要
一般的には蓄熱体と一体化した 1set2 台のバーナを、数十秒毎に交互に燃焼させます。片側のバーナの燃焼で発生した高温の燃焼排ガスはもう一方のバーナに組み込まれた蓄熱体を経由して排気します。この際に排ガスの持つ大きな熱エネルギーを蓄熱体で回収します。次にそのバーナを燃焼させる際、燃焼用空気が加熱された蓄熱体を通過し、高温の予熱空気となります。
このようにリジェネバーナシステムでは、従来は捨てていた排気のエネルギーを回収することで、高効率な燃焼が可能となります。

CO₂削減と省エネ効果の実績
アルミ用るつぼ炉(300kg)での使用例では、R4バーナへの切り替えによって以下の効果が得られました
- CO₂排出削減量:
- 年間32.2t
- 燃料削減率:
- 52%
- ガス使用料金削減額:
- 年間70万円
カーボンニュートラルへの貢献
排熱回収効果による高効率な燃焼システムで、省エネ、省コストが実現できます。
- CO₂ の排出量の削減
- 排熱利用分の燃料削減が可能となっており、それに伴ってCO₂排出量やガス使用料金を大幅に削減できます。
- CO₂ 排出量削減実績
- アルミ用るつぼ炉(300kg)にてR4バーナ交換前後のCO₂排出量を調査し比較を実施したところ、年間約[32.2t-CO₂]もの削減へと繋がりました。より規模が大きい設備ほどカーボンニューラルへの効果的な働きが期待できます。
従来のバーナと比較したCO₂排出量削減実績
燃料/CO₂ 52%
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通常バーナ[A] R4バーナ[B] 単位 備考 バーナ定格 60 60 kW ① 月間燃料使用量 2,283 1,111 Nm³/月 ②=実績値 年間燃料使用量 27,396 13,332 Nm³/年 ③=②×12 年間CO₂排出削減量32 t-CO2/年[削減]
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CO₂排出量比較 通常バーナ[A] R4バーナ[B] 単位 備考 CO₂排出係数 0.00229 0.00229 t-CO₂/Nm³ ④ 年間CO₂排出量 62.7 30.5 t-CO₂/年 ⑤=③×④ 年間CO₂排出削減量 - 32.2 t-CO₂/年 ⑥=⑤[A] - ⑤[B] ガス使用料金 削減額 70 万円/年 [削減]
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ガス料金比較 通常バーナ[A] R4バーナ[B] 単位 備考 ガス使用料金(13A) 50 50 円/Nm³ ⑦ 年間ガス使用料金 ¥1369800 ¥666,600 円/年 ⑧=③×⑦ 年間ガス料金削減額 約 ¥703,000 円/年 ⑨≒⑧[A] - ⑧[B]
高効率排熱回収
排熱回収のない通常バーナでは排気により70%ものエネルギーロスが発生しており、R4バーナでは蓄熱体を媒介とした高効率の排熱回収システムによってエネルギーロスを低減しております。これにより燃料消費量を抑え、CO₂排出量を低減させることが可能となっています。排熱回収のない通常バーナと比較した場合最大55%もの燃料削減を達成することが可能です。

従来の省エネバーナとの比較
R4バーナはより高温下での使用を想定しており、レキュペバーナであるエコネクストシリーズ(ENX-TFD)と比較してより高温・高効率での運用が可能となります。

技術の革新:シングルリジェネバーナ
従来のツインリジェネバーナの課題を解決し、R4バーナは以下を実現しました
- 回転式切替ディスク:
- 燃焼中の安定した切替を可能にし、炉内圧の変動を抑制。
- 省スペース設計:
- 1台で完結するため、設置スペースを削減。
- 蓄熱体の採用:
- ハニカム構造セラミックにより効率的な熱交換とメンテナンス性を向上。
シングルリジェネバーナの仕組み
独自に開発した信頼性の高い回転切替ディスクによって、給排気の経路を連続的に切替えます。この機構を採用することで、従来は2本のバーナで構成されているリジェネバーナシステムをシングルバーナで実現しました。
また、蓄熱体として表面積の大きいハニカム構造のセラミックを採用し、大きな伝熱面積を確保しました。

- 回転式切替器
- 独自に開発した信頼性の高い回転式切替機構です。バーナのON-OFFが必要な従来のツインタイプのリジェネバーナと違い、燃焼したまま給気経路の切り替えが可能であるため、炉内圧の変動が低く安定した燃焼となります。
- 蓄熱体
- 蓄熱体はハニカム構造で表面積が大きく高効率であるため、1台のバーナに収まるほどコンパクトとなります。回転機構により数十秒間隔の短周期で燃焼空気と排気ガスが交互に流れるため、蓄熱体の詰まりも防止されます。
- 省スペース
- 従来のリジェネバーナと比較して、2本分の機能を1本に集約しているため、非常にコンパクトなボディとなっています。また、それらに付随して燃料・給排気系統もシンプルな作りとなる為、付帯設備を含め省スペースな仕上がりとなっています。

高温環境での信頼性
R4バーナは、最高使用温度1,250℃の条件下でも安定した性能を発揮します。これにより、以下の用途での採用が進んでいます
- アルミ溶解炉
- 熱処理炉
- 鍛造炉 など
さらなる環境負荷の低減を実現
通常、燃焼空気を予熱するシステムでは、局所的に火炎温度が上昇してしまいそれに応じて大量のNOxが発生してしまいます。R4バーナでは予熱燃焼空気と燃料の噴出孔を少し離しており、緩慢な燃焼を引き起こすことで、火炎温度を均一化させNOxの発生を抑制しています。
また、炉内に送り込む空気が800℃~1300 ℃の範囲付近で酸素濃度が低くてもおこる燃焼を高温空気燃焼と言い、この現象を利用して、高温時に空気比を下げることによりさらにNOxの発生を抑えることが可能になります。

バーナ仕様
バーナ形式 | R4-050 | R4-100 |
---|---|---|
燃料 | 都市ガス13A、LPG | 都市ガス13A、LPG |
定格燃焼量 | 60KW | 120KW |
使用温度 | MAX. 1,050℃ | MAX. 1,250℃ |
蓄熱体 | ハニカム構造セラミックス | ハニカム構造セラミックス |
切替方式 | 回転ディスクによる連続切替 | 回転ディスクによる連続切替 |
外観 | ![]() |
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