おもかげ復元師

秋到来です。
芸術の秋、スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋・・・
普段はもっぱら食欲の秋なのですが(秋刀魚に栗ご飯、焼き芋。。。)
今回は読書の秋、本のお話です。
今年一月に父を亡くし、メソメソしていた二月の初め。
初めて入った本屋さんで出逢った本が「おもかげ復元師」でした。
おもかげ復元師
こちらが株式会社 桜 代表 笹原 留似子さん(復元納棺師)の書かれた本です。
皆さんは「納棺師」をご存知ですか。
本木雅弘さんが主演された映画「おくりびと」のことです。
ご家族などの身内の方が亡くなられて
経験されたことがある方もいらっしゃるかも知れませんが、
ご遺体の状態が悪い場合があります。(事故死や自死の場合特に)
それを生前の姿になるべく近くなるよう復元し、
ご遺族が死を受け容れ、また生きていく力にできるよう、
頑張っている納棺師さんが書かれた本です。
私がこの本を手に取ったのは、
父が亡くなった現実が受け入れられなかったからではないかと
今になって思います。
でも、この本を読んで
人の死に対する考えが随分と変わったように思います。
人の人生の中には「死」も存在するのだと、
深く考える機会になりました。
それと同時に、
もっと早くにこの本に出逢っていたならば、
父がいなくなって気付いた気持ちに
父が生きている間に気付たのかも知れないなと思いました。
文中、東日本大震災で経験されたことも書かれています。
家族が皆行方不明になり
泣きながら「一人にしないで」と訴える方や
家も人も流されていく様子を
「おもかげ復元師」を読みながら思い出しました。
人の死は、生があるからこそ存在する・・・
この本を読んで
やっと「死」というものを受け入れられたように思います。
読書の秋・・・
世の中にはいろいろな本が溢れていますが、
自分を変える一冊に出逢える人はそう多くはないと思います。
でも、読んでみないと分かりません。
秋の夜長に読書は如何ですか。
                                 
金ちゃん

1件のコメント

  1. 人はいつの時点で死ぬのか?
    心臓が止まったら?
    脳が死んだら?
    すべての細胞が死んだら?
    何かの本で
    「周りの人が、その人の死を受け入れた時に初めて死んだと言える」と聞いたことがあります。
    特殊な仕事を垣間見れる本、私も好きです。読んでみますね。

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