加熱テスト目的

新製品の開発に伴い、現行の試作工程での加熱処理時間が長く、生産性向上を目的に熱処理設備の刷新を検討されていました。
特に、限られたスペースに設置可能な連続加熱炉での処理最適化が課題となっていました。

試験内容

現行では昇温に約15分を要していたアニール処理の工程について、エコムの遠赤外線アニール炉を用いて時間短縮が実現可能かどうか、以下の2点を目的に試験を実施しました。

  1. 昇温速度の短縮:現行15分 → 目標3分
  2. 均熱保持時間の短縮:プラスチック製品の耐熱温度を超えないゾーン設定による連続加熱処理の実現
測定結果グラフ

【測定結果グラフ】保持時間短縮が可能かどうか、1分毎に差を設けたサンプルを作成

加熱テスト結果

  • 遠赤外線加熱の特性を活かし、ゾーン毎に温度勾配を設定。
  • 製品が耐熱温度を超えず、かつ十分なアニール効果が得られる条件を実現。
  • 昇温時間を3分程度に短縮することに成功し、処理時間を大幅に削減。
  • 設置面積が限られた現場においても導入可能な連続炉によって、生産工程の効率化が見込まれる。

期待される効果

  1. 時短 加熱工程の時間短縮によるタクトタイム短縮
  2. 品質向上 製品品質の安定化
  3. 大量生産 将来的な量産対応への布石としての有効性

この試験事例は、限られたスペース・厳しい温度管理が求められる熱処理現場における、実効的かつ再現性のある時短ソリューションの好例として、広く応用可能です。
アニール処理の時間短縮は本装置が最も得意とするところです。
現行製品での処理条件を見直したい場合は是非ご依頼ください。