加熱テスト目的

お客様より、アルミワイヤの強度を均質化・向上させるためのアルミ熱処理設備のご要望をいただきました。これに応えるべく、弊社の「ヒートトライアル」を活用し、希望される温度カーブの再現性と、処理後の製品が仕様を満たすかどうかの評価を目的とした加熱テストを実施しました。

試験内容

アルミ熱処理試験機を使用し、規定レシピ(550℃加熱後、常温水冷)に基づき、昇温カーブの確認を行いました。特に、1時間の均熱保持が可能かどうか、また水冷時の冷却速度に注目し、製品表面に温度センサを設置。実際の温度推移を詳細に測定し、熱処理プロセスの妥当性を検証しました。

加熱テスト結果

  1. 約10分で昇温が完了し、550℃±5℃の均熱保持が安定的に実施可能であることを確認。
  2. 水温20℃での水冷時、約230℃/秒という高い冷却速度を達成。
  3. 作成したサンプルをお客様にて強度測定いただいた結果、製品仕様を十分に満たしており、設備導入の判断に至りました。

期待される効果

  1. 品質向上 アルミワイヤの強度均質化と品質向上
  2. 検証 熱処理条件の検証により、設備導入の技術的妥当性を確認
  3. 省エネ 熱処理プロセスの最適化による生産性向上と省エネ効果

今回の事例では、溶体化処理から水焼き入れまで、複数のプロセスを含む高度な熱処理試験を実施し、実用性の高いデータを提供することができました。エコムの「ヒートトライアル」は、こうした複雑な熱処理工程にも対応可能な試験環境を整えており、設備開発の初期段階から精度の高い検証をサポートします。 熱処理に関する課題や新規設備導入をご検討中の企業様は、ぜひ一度「ヒートトライアル」をご活用ください。最適な加熱条件の提案から、時短・省エネ・高品質な製品づくりまで、エコムがトータルで支援いたします。