セラミックの熱処理(焼成、焼結、脱脂)

セラミックの熱処理では温度、時間、雰囲気といった加熱条件を組み合わせる事により、硬度の他、気孔率、導電性、耐熱性、透光性など製品の様々な特性が決まります。

焼成について


セラミックスの成形体を加熱すると、隣合う原料粒子が除々に接着し、粒子間のすき間が小さくなると同時に全体が収縮します。
この現象を「焼成」または「焼結」ともいいます。
一般的には焼成温度が高いほど、また原料の粒が小さく、丸く、大きさが揃っているほど製品は硬くなります。

脱脂について

セラミックを成型する際に原料に中に一定量混ぜられたバインダーは焼成後の製品内に残さないように取り除く事が必要です。
原料中にバインダーが少なければ焼成中に分解しますが、バインダーを多く使用する場合はそのまま焼成すると製品が割れる可能性がある為、500℃未満の比較的低温でバインダーを分解する必要があります。
これを「脱脂」と言います。


温度プロファイル例ワーク:セラミック担体

ワーク:セラミック担体 脱脂乾燥処理